健康なんでも相談室

足首が熱い

回答者:  鳥取大学医学部地域医療学講座 谷口晋一

質問

87歳女性。年中全身がほてり、特に3年ほど前からは足首が熱く、布団から足を出して冷えたマットの上に載せてもなかなか眠れません。何かよい方法はないでしょうか。

回答

脳神経内科など受診を

3年ほど前から足首より下が熱くて眠られないとのこと。つらい毎日をお過ごしのことと思います。最近では、バーニング・フィート(灼熱脚)症候群といって足首から下の部分が熱く感じ、とくに夜間に悪化する病気が報告されています。この方の症状は灼熱脚症候群に近いのではないでしょうか。灼熱脚症候群の原因はさまざまですが、ビタミンBの欠乏、糖尿病、甲状腺機能低下症、肢端紅痛症、血流障害、さらに腓骨神経が圧迫されることで生じる足根管症候群などがあります。訴えからは両側足首の熱感のようですので、ビタミン欠乏、糖尿病、甲状腺機能低下症などをまず考えてみる必要がありそうです。

とくに糖尿病、甲状腺の異常は、年齢がすすむほど頻度が高くなり、しかも症状が目立たず悪化していても気づかない場合もあります。80代という年齢からは、いずれの原因があっても不思議ではないでしょう。原因がわかれば治療は可能ですが、症状を抑えるには、綿の靴下や足裏にあった靴選び、時には15分程度の冷水浴、さらに炎症を抑える薬も効果がある場合があります。いずれにせよ、まず近くの脳神経内科などを受診し相談されてみてはいかがでしょうか。