20歳代の女性です。2、3年前から、生理が不順になり、来なくなりました。病院で基礎体温をつけるようにいわれ、しばらくつけていました。その時、「排卵していない」といわれ、薬をもらって飲むと排卵して、生理もくるのですが、薬を飲まないと、また来なくなります。あまり薬を飲むのも好きじゃないので、最近は病院にもいっていませんが、半年くらい来ていません。このまま、ほっておいてもいいものでしょうか。
◎薬飲まずに放置しても
「月経が来なくなった」と相談に来られる若い女性は少なくありません。その主な原因は、急激なダイエットや精神的ストレス(異性問題、学校、職場での悩み等)です。
一般的に若い女性は性腺(せん)の機能が未熟なために月経不順、生理痛が強いといった症状が起こりやすいと言えます。
質問にお答えする前に、女性ホルモン(エストロゲン、プロゲステロン)の作用について少しお話し致します。
「本当に女の子?」と言いたくなるようなおてんば娘も、年ごろになると、びっくりするほどかわいい乙女に変身いたします。これが女性ホルモンの作用です。すなわち、女らしい体を作り、女性としての機能を発揮させます。さらに、感情、精神にも作用します。女性にとって、周期的なホルモン分泌が非常に大切です。
若い女性の月経不順に対しては、原則として性腺機能の発達を待ちます。ただ、あなたの場合は2~3年前から無月経が続いているとのことですね。自然回復は困難かと思います。「薬は好きじゃない」と言ってないで、もう、きちんと治療を受けましょう。
特別な異常が無い場合は、数カ月間、または数カ月ごとに薬を使います。美しくなるため、美しさをたもつためと思えば、薬も飲めるのでは?
(鳥取赤十字病院産婦人科・寺澤 誠)