46歳、女性。５、６年前から血圧とコレステロールが高くて、薬を飲んでいます。２～３年前から体に変化があり、それぞれの医者に通っていますが、良くなりません。内科の先生に相談したところ、体に異常はないとのことです。薬の副作用ではないかと思うのですが、薬の副作用についてくわしく教えて下さい。
◎循環器疾患の予防薬と副作用
薬の副作用はそれぞれの薬で違っており、薬の内容もわからず、また体に変化があったと言われますが、その変化の内容もわかりませんので、くわしくお教えすることはできかねます。ただ、一般的な話についてお話ししておきましょう。
まず第一に、薬には２～３％に副作用というものがつきものです。その副作用のうち、厳しいものはごくまれで、多くは薬を中止するだけで治ってしまいます。ですから、薬の副作用かなと疑ったのでしたら、ためしに薬をやめてみて、やめても体がすっきりしないのでしたら、ははあ、これは薬の副作用ではなかったのだと、納得してください。
次に、かかる医者の問題です。高血圧も高コレステロール血症も、その治療の本来の目的は循環器疾患の予防にあります。ですから、それぞれの医者に通うというのがおかしいのです。１人の医者に決めて、血圧もコレステロールも同じ医者で管理してもらって下さい。副作用かなと疑っていらっしゃる症状についても、その医師に相談してみて下さい。
薬というものには本来、副作用がつきものであるということを先に述べましたが、薬は薬、本来その人の体にとって良いものです。薬には副作用がありうることを承知で、その患者さんに有用、あるいは欠くべからざるものと判断して、医師は処方をしているのです。内科と外科、あるいは耳鼻科というように、専門が違っていればともかく、あなたのような場合には、同じ１人の医者で管理してもらって下さい。そのほうが１人の医師で処方が行われますので、あなたが飲んでいる薬の内容がよくわかり、薬の副作用も出にくくなります。
（県医師会・北室文昭）