健康なんでも相談室

生活習慣病の管理に注意

回答者:  鳥取県西部医師会員 門脇光俊

 

質問

 40代女性。脳ドックを受けましたが、「わずかな大脳白質病変、トルコ鞍内ラトケ嚢胞疑いがあり、経過観察で1年後に検査」という結果が来ました。今のところ何の自覚症状もありません。ほっといたら今後何か大きな病気に進む心配はあるのでしょうか?心配なので、直接検査を受けた病院で説明を受ければよいは思いますが、今はどうしての場合以外はあまり行きたくありません。教えていただけないでしょうか?

 

 

 

回答 

 大脳白質病変とラトケ嚢胞

 

 

 大脳白質病変は慢性虚血性変化とも言われ、動脈硬化などにより血流が悪くなっている状態です。わずかな大脳白質病変とのことですので、年齢相応の範囲内かと思われます。過度な心配は不要ですが、高度になると脳卒中および認知症発症のリスクとなります。高血圧、糖尿病、メタボリック症候群、喫煙などが関連するとされています。血圧管理を含め生活習慣病の管理にご注意ください。ラトケ嚢胞は下垂体にできる袋状のできものです。偶然発見される事も多く、治療不要の事が多いです。大きくなると視野障害、ホルモン異常、頭痛を起こすことがあります。半年から1年後の画像再検で問題ないかと思いますが、もし何か症状出現した場合には早期受診をお勧めします。