健康なんでも相談室

「痛風」の原因を取り除く

回答者:  鳥取県西部医師会員 安達敏明

 

質問

 60代男性。昨年5月に初めて痛風を患いました。その時は鎮痛剤を飲んで2週間ほどで回復しました。数日前に朝目覚めたら昨年と同じ個所(左足のくるぶし)がやや膨らんで、軽い痛みを感じます。足を引きずるほどではありませんが、痛みが強いです。痛風の初期症状と思いますが、昨年はこのような症状が出たら1日ほどで腫れがひどくなって歩けなくなった為、今の段階で少しでも重篤化しないように対策があれば教えてください。

 

 

回答 

 血液の尿酸値を調べて

 

 

 ご質問いただいた患者様は、痛風の痛みがひどく成らない様にするにはどのような対策を行えば良いかとの事ですが、まず痛風の原因を取り除く必要があります。痛風とは蛋白質の分解産物(プリン体)の尿酸が、関節にたまり関節に炎症を起こします。これが痛風発作です。痛風発作は痛みが強いので医療機関を受診されることが多いのですが、尿酸は関節だけでなく腎臓にもたまってきます。腎臓にたまり、尿管結石で痛みが出ることもありますが、ほとんど症状がなく慢性的に腎臓の働きが低下し、腎不全となり最後は透析療法が必要になってくる事もあります。痛風の痛みを取るだけではなく、血液の尿酸値を調べる事が必要です。食べ物ではビールや、鶏レバー、魚の干物などがプリン体を多く含んでいますが、食べ物以外にも人による体質があり、薬が必要になる事もあります。まずかかりつけ医を受診し、尿酸値を調べることをお勧めします。