40歳代女性です。5年前、ピロリ菌の除菌に成功しました。この時萎縮性胃炎と鳥肌状胃炎の指摘がありました。昨年の内視鏡検査では、内出血や胃の荒れがあり萎縮性胃炎は同様でした。鳥肌状胃炎は目立たなくなっている様です。除菌をしても胃が荒れる原因は何でしょうか？
回答
除菌治療後の経過観察を継続しましょう
ヘリコバクターピロリに関しては除菌治療をされており、その後も内視鏡検査や胃透視を受診しておられます。除菌治療によって胃がんのリスクを減少させる効果は期待できますが、感染していた期間が一定程度（多くは乳幼児期の感染とされています）ありますので、定期チェックを継続していただくことが重要と考えます。除菌治療後も萎縮の変化は一定程度残りますが、除菌によって粘膜の状態は改善しているはずです。胃酸を出す力も改善するため、内視鏡観察の際に荒れて見えることもありますが、多くは胃粘膜が元気を取り戻している所見と思われます。次回内視鏡検査の際に担当医にご確認下さい。また、胃透視で慢性胃炎の所見をご案内するかどうかは実施する機関によって対応が異なりますので慢性胃炎と判定されることがあるかもしれませんが検診を継続して下さい。