健康なんでも相談室

痛風の治療

回答者:  鳥取県東部医師会員 髙須宣行

質問

 40代男性。痛風発作頻発期に入っています。NSAIDs投薬で息苦しい症状が出るため、ステロイド投薬中です。10月からプレドニン5mgを朝晩服用しましたが、症状の改善が緩やかだったため、11月よりコルヒチンが追加されました。それでも症状が改善されない場合には、今後どのような治療方法が考えられますでしょうか。患部の血流が良くなると、あっという間に発作が起きるような状態で、現在家で寝たきり状態です。HDLコレステロール値が普段から高いです。身体を動かす仕事をしていましたが、値は改善されませんでした。

 

 

回答

 生活習慣病を含めて再検査を

 

 ご質問の内容を拝見させていただきますと、痛風性関節炎の初期の症状とは、少し異なるように思います。痛風性関節炎とは、高尿酸血症が持続した後、尿酸塩結晶が引き起こす関節炎のことです。発症初期に尿酸降下薬を内服し、尿酸値を6.0mg/dl前後にコントロールができればその後の関節炎は起こりにくくなります。ところが、痛風の治療を中断、あるいはしてなかった方では、持続的に関節炎が起こる慢性痛風期に移行します。副腎皮質ホルモンの内服が効果なければ、関節内注射(副腎皮質ホルモン)が効果的な場合があります。痛みのコントロールできても根本的には尿酸値を正常にしなければ疼痛発作は再燃します。尿酸値が正常になっても痛みが頻発するようであれば、関節リウマチ、偽痛風などを考え追加検査が必要になります。また、HDLコレステロールが高値とのことですので生活習慣病を含め主治医とよく相談し治療方針(運動療法も含めて)を決定してください。