健康なんでも相談室

更年期の手足の関節痛

回答者:  鳥取県東部医師会員 髙須宣行

質問

 50代女性。人間ドックにてリウマチRF値が116と出ました。朝の起床時に手指の曲げ(グーに曲げたとき)が痛く足の裏にも重みを感じておりました。こわばりはなく痛みの割に指はスムーズに動きます。足のふくらはぎの一部に1ヶ月ほど前より冷感を感じることもあります。今年の2月まで生理があり完全な閉経ではないといわれ現在に至っていますが、上記の手足の不調はここ2~3ヶ月でひどくなったような気がします。リウマチは女性ホルモンの減少やストレスなどは関係するのでしょうか。(知り合いに更年期が過ぎたと共にリウマチも寛解した方が何人かおります)また仕事柄付き合いも多いのですが適度な飲酒は大丈夫なのでしょうか。リウマチの薬の副作用やサプリとの併飲は大丈夫でしょうか。

 

 

回答

 リウマチ専門医で精密検査を

 

 人間ドックで症状がなくRF値が陽性の方は、健常人でも5%前後あるといわれています。しかし、質問内容に朝のこわばり(手指の曲げの痛み)・足部の違和感・RF陽性の記述がありますので初期の関節リウマチが強く疑われますので、レントゲン撮影、CCP抗体(診断の特異度が高い)の検査が必要です。また、リウマチ発症と女性ホルモンとの関係はないといわれています。しかし、更年期にホルモンバランスが崩れこわばりを感じることがありますが、リウマチでなければ自然にこわばりは軽快します。リウマチ発症には、喫煙・ストレスは関係しますが適度の飲酒は問題ありませんが、原因は単独ではなくまだまだ解明されていません。そのため、複数の症状・検査を組み合わせて診断します(関節リウマチの分類基準を使用)ので、リウマチ専門医に相談されることをお勧めします。