健康なんでも相談室

わきがの治療について

回答者:  鳥取県西部医師会員 林原伸治

質問

 20代女性です。2年ほど前から時々モワッとする臭いがするようになりましたので、手術をして治したいと思うようになりました。手術の傷や固定が大変との情報や、美容外科の色々な治療法など百花繚乱で、どのような治療法が良いのか分かりません。安全で効果的な保険の効く治療法はあるのでしょうか。

 

 

回答

 手術からレーザーまで

 

 腋臭症(わきが)治療はアポクリン汗腺を切除する方法が行われてきました。現在もその方法が主流ですが、近年はそれ以外のレーザー治療など負担の少ない治療方法も開発されています。 まず手術療法についてですが、脇の下の中央を3センチ前後切開し、皮膚の裏にあるアポクリン汗腺を切除します。3〜4日は術後脇の下の圧迫固定が必要であり腕が十分には動かせません。臭いは手術でも100%消失しませんが、術前ほど気にならない程度にはなります。なお、手術の場合は保険適応となっています。それに対してレーザー照射療法や電磁波照射療法という新しい方法も開発されており、これらは数ミリの切開または全く切開が不要な場合あります。そのため術後の安静も当日のみであり、仕事や日常生活に支障がほとんどありません。ただし、これらの治療は保険適応はなく、自費での治療となります。治療効果は手術に比較してもほとんど変わりがないと言われています。