健康なんでも相談室

乾燥肌

回答者:  西部医師会員 中村佐和子

質問

乾燥肌

八十歳代女性。特に冬になり、乾燥肌がひどく粉をふいたようになり困っています。お手入れの仕方を教えて下さい。二十年前に甲状腺の摘出手術をうけていますが、乾燥肌と関係あるでしょうか。
保湿剤で毎日のケアを→保湿剤で毎日ケアをとしたい

回答

だれでも年をとってくると、皮膚の表面の脂が減少し皮膚の水分がぬけていき乾燥を生じます。皮脂欠乏症(乾皮症)とよび、女性の方が男性よりやや早い年代から生じ、空気が乾燥する秋から冬にかけて症状がひどくなります。かゆみを伴うようになりひっ掻いていると悪化して湿疹になってしまいます。

生活習慣では皮脂をとりすぎないよう、お風呂では石鹸類の使用を控えめにし、ゴシゴシ洗いすぎないようにします。室内も乾燥しすぎないよう暖房の調節にも注意が必要です。

乾皮症の治療には、毎日入浴後に保湿剤を塗ることが有効です。保湿剤にもいろいろ種類があり、皮表を密閉したり、天然の保湿因子を補う作用にも細かい違いがありますので皮膚科専門医を御受診下さい。

また、甲状腺の摘出手術後で甲状腺の機能が低下した状態の方は、皮膚が乾燥気味になります。上手につきあっていくことも必要でしょう。

ふりがな
脂:あぶら
皮脂欠乏症(乾皮症):ひしけつぼうしょう(かんぴしょう)
皮脂:ひし