健康ア・ラ・カルト

【15)皮膚 等】  5)いぼ

質問

主人の〝いぼ〟について相談いたします。5年ほど前に、ひじに豆粒ほどのいぼができ、それ以来、手・足の指にでき始めました。皮膚科で診てもらい治療してもすぐに再発するので、通院もやめてしまいました。今では足のいぼが指くらいの大きさになってしまいました。かゆみや痛みはないようですが、少しずついぼが大きくなっているようです。何か良い治療法はありませんでしょうか。

回答

◎根気よく一つひとつ処置

〝いぼ〟はウイルス性疾患ですので、自分にもうつりますし、人にもうつります。自分でむしったり、つついたりしますと数が増えてきますので、むやみにつつかないようにしましょう。

治療法ですが、全身療法(内服療法)もありますが、治療効果は不確実です。従って局所療法が主体となります。いぼにも種々ありますので、その種類、発生部位などを考慮して次のような治療を単独、あるいは組み合わせて治療します。

(1)液体窒素凍結療法 およそマイナス80℃でいぼを凍らせてしまう方法です。現在最も日常的に行われている方法です。

(2)ブレオマイシン局注療法 抗癌(がん)剤をいぼに注射する方法ですが、ほんの少量ですので副作用等は心配いりません。

(3)電気焼灼(しゃく)法 局部麻酔を行った上で、電気メスで焼灼する方法です。

そのほか、(4)抗癌剤の外用方法とか、(5)皮膚軟化剤で厚い角化部を柔らかくして、(1)の液体窒素凍結療法を行う時もあります。

また、(6)わざとかぶれを起こさせ、免疫的に治す方法を用いることもあります。要はあきらめないで根気よく一つひとつ処置していくことが大切です。頑張って下さい。

(鳥取県立中央病院皮膚科・川口俊夫)